夏の風物詩として知られる花のひとつ、朝顔。
朝顔は、奈良時代に中国から薬として日本にわたってきたと考えられています。その種は「牽牛子」(けんごし)とよばれ、薄青色の花をつける朝顔が育ちます。
この青い花を咲かせる朝顔の中から、白い花をつける朝顔があらわれたのは、江戸時代以前といわれています。
白い花の出現は突然変異によるもので、この頃から薬用植物としてだけではなく、園芸植物としても栽培されるようになりました。
江戸時代には多くの人々を魅了するほどの大流行が起き、薄紫、紅、紺などの花色が次々にあらわれ、現在みられるような、いろいろな花色の朝顔がでそろいました。
今私たちが見ている変化にとんだ様々な朝顔の花の色は、長い年月をかけて、一種類の青い朝顔から作り出されたものなのです。
朝の顔と書いて〝朝顔〟。
その名の通り、朝起きる頃の時間帯にはきれいな花を咲かせています。
そんな朝顔、「いつ咲いているのだろう?」と疑問に思う方も少なくないはず。
実は、朝顔の開花は日の出ではなく、日没と関係があり、開花時刻は日没から10時間後頃です。
そのため、季節によって開花時刻が異なりますが、どの季節でも夜明け前には咲いていることになります。
10時間じっくり睡眠をして開花する朝顔は、とっても早起きで健康的な花です。
百々染の工房では、庭に咲いた花をスタッフが摘んで持ちよっています。
また、ときには地域の方から頂くことも。少しずつ集めた花びらは酢と塩でもみこみ、時間をかけて染液にします。
色とりどりの花を咲かせる朝顔の花びら。
その顔はいつも優しく微笑んでくれているようにも見えますが、どこか力強さも感じます。
紅色の花びらや青色の花びらからできる染液は、しっかりとした力強いピンク色になりました。
そんな染液にストールを入れ、ゆっくりじっくり染めていくと、真っ白な生地が、朝顔の自然のもつ優しい色合いに染まっていきます。
6月初旬、朝顔の染液で染めたストール。
天気のよかったこの日は、だんだんと夏の訪れを感じる暑さになりました。
そんな日の染めは、ちょっぴり夏を先取りした気分になりました。
みなさんも、朝顔のストールで、夏の爽やかな朝の風を感じてみませんか?
(文/こまつ)
6/8のあさがお |
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タイプ | ストール |
素 材 | ジョーゼット |
植 物 | あさがお |
サイズ | 180cm×52cm |
価 格 | 16,200円(税込) |
7/6のあさがお |
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タイプ | ストール |
素 材 | サテン |
植 物 | あさがお |
サイズ | 190cm×43cm |
価 格 | 16,200円(税込) |
7/15のあさがお |
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タイプ | ストール |
素 材 | ジョーゼット |
植 物 | あさがお |
サイズ | 180cm×52cm |
価 格 | 16,200円(税込) |
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