梅雨が近づくと咲く、紫色の花「紫つゆくさ」。
よく晴れた暑い日には花が早くしぼみ、雨天や曇空の日には夕方頃まで咲く一日花です。
毎日次々と花を咲かせ、梅雨の薄暗いイメージに、そっと明るさを添えてくれているような花ですね。
紫色の花びらに落ちる雨。しっとりとした美しさを魅せてくれます。
この紫つゆくさは、百々染工房のスタッフが自宅で育てています。
キレイな紫の染液ができるようにと想いを込め、自宅の庭でたくさんの紫つゆくさを大切に咲かせてくれています。
紫つゆくさがキレイに咲く5月の終わり頃、木谷さんと一緒に、紫つゆくさを摘みに行きました。花がつぶれないよう、一つずつ丁寧に。何日もかけて、たくさんの紫つゆくさを摘みました。
摘んだ花を酢に漬け、約1ヶ月。じっくりと時間をかけ、紫色の染料を作っていきます。
ようやくできあがった染料を使って、シルクストールを染めてくれるのは、花びら染めが得意な前川さん。
ストールをゆっくりクルクルと回すように、ムラにならないよう、前川さんが考えた染め方で染めていきます。
約1週間。時間をかけて、じっくりゆっくりと染めたストールを持ち上げ、「いい色入ったよ」と笑顔で教えてくれました。
紫つゆくさの染液で染めたストールは、ちょっと大人で、落ち着いた印象をあたえてくれる優しい紫色に染まりました。
季節を問わず使いやすい紫色。ちょっと上品なコーディネートにしてくれそうな、おしゃれアイテムの一つにいかがでしょうか?
(文/なかしま)
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