1本の百々染のストールができるまでたくさんの人とつながっています。
染めに欠かせない染料となる植物を育ててくれる方や、染めに使ってみてと持ってきてくれる方たちにも支えてもらっています。
そのつながりの大切さをいつも感じています。
トップ写真にある植物は「榊(さかき)」といい、とても貴重な染料でなかなか手に入りづらい染料です。そんな榊の実が、今年も百々染工房にやってきました。
持ってきてくれた人は、百々染を6年ほど前から支えてくださっている野田先生。
野田先生は大学の先生を退職した後、ふいに生まれたつながりから、工房に週1回来てくださり品質を上げるためのアドバイスや、新しい試みを一緒に取り組んでくれています。
その野田先生の知人の神主さんから「榊の実は、白い足袋に実の色が付くと落ちなかったり、手に付着して洗っても中々色がとれない」という話を聞いて、この実ならよく染まるいいストールができるのではと袋いっぱいに持ってきてくれました。
榊は、神事に用いられるため神社境内で見かけることが多く、11月から12月にかけて果実が熟して黒色になります。
1粒ずつ大切にちぎったたくさんの黒い実から、優しいピンク色の染液が仕上がりました。
今シーズンのストールはまだ1本しか出来上がっていません。
神という漢字が入った榊。なんだかめでたい感じがしますね。
ぜひ新しい年の始まりに手に取ってみてはいかがでしょうか?
(文/かしはら)
1/11のさかき |
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タイプ | ストール |
素 材 | ジョーゼット |
植 物 | さかきの実 |
サイズ | 180×52cm |
価 格 | 16,200円(税込) |
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