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百々染工房で創る藍色

 

 

草木が生い茂る夏。この季節になると、百々染工房には、様々な種類の染料が集まり、工房には、色とりどりのストールが並んでいます。
さらにこの時季、広く一般的に染料として用いられる「藍」が収穫できます。
百々染の藍染めには、第二いぶきの畑で育てている藍を使っています。
過去にも何度か紹介してきましたが、つくり手にとっても愛着のある、定番の染料のひとつです。

 

過去の藍に関する特集はコチラ。ぜひ合わせてお読みください。

 

・小さな種からアイを育てよう(前篇)Vol.19
小さな種からアイを育てよう(後半)Vol.20
冬の藍染め Vol.36

 

藍染めは日本でも古くから行われている染色方法で、体験工房も各地にあるため、藍染めを経験したことがある方もいるのではないでしょうか。
通常、草木で染液を作る場合は煮立たせて染液を抽出する場合が多いですが、藍染めの成分の「インシゴ」は水に溶けず、そのまま布を染めることはできないため、特殊な方法を用いて染液を作る必要があります。
工房によって様々な方法がありますが、ここでは百々染工房のオリジナルの方法をご紹介します。

 

 

 

 

 

 

まず、収穫した葉を細かくちぎり、塩水に浸し、藍色になるまで手でしっかり揉みこみます。ここまではごく一般的な方法ですが、百々染工房では、揉みこんだ藍の葉っぱを瓶の中に入れ、ハイドロサルファイト(亜ジオン酸ナトリウム)と消石灰(水酸化カルシウム)を混ぜ込んでいます。

 

二つの化学物質をしっかり混ぜ込むことで藍が醗酵し、インシゴが還元されて、水溶性の染液ができあがります

 

 

 

 

 

 

でも、このままだと染液はまだドロドロ。
とてもストールを染めることはできないため、漉し布を使って、葉を除いた液だけを抽出していきます。

 

 

 

 

 

 

温度管理も重要です。
藍の染液は冷えると水に溶けないので、染液はいつも温かい状態にしておきます。
さあ、いよいよ、ストールを浸します。意外かもしれませんが藍の染液は写真の通り黄色です。そして、この染液に浸したストールは、染液と同じ黄色になります。その黄色に染まったストールを大きく広げて、空気に触れさせることで藍が酸化し、色が変化していくのです。その色の移り変わりはとても美しく、自然の神秘を感じさせてくれます。
ストールに色が入ったら、次は水洗い。百々染工房では、すべり台のような藍染め専用の台にストールを乗せて、上から桶でバッシャーンと水を流していきます。
冷たい水に何度も晒すことで、どんどん鮮やかな藍色を見せてくれます。
そうして染め上げた、百々染ストール。
自然の力や、藍の力強さを感じさせてくれる“ジャパンブルー“に仕上がりました。

 

 

 

 

 

 

百々染工房にある藍の瓶は、大小合わせて5つ。採集時期に分けて保存しています。
採れた年によって、絶妙に違う藍の色。
自分たちで育てあげた藍に思いを馳せて、じっくり、ゆっくりと染めています。
藍は、気候や気温によっても色合いが変わってくるので、同じ色のストールはひとつとしてありません。染め上がるまで、とても楽しみです。

 

 

 

 

 

 

日本に古くから伝わる、藍染め。
全国各地、多種多様な方法で染めが行われているので、それぞれの違った藍色の表情が楽しめます。ですので、同じ藍染めでも百々染工房で仕上がるストールの藍色は、ここでしか作れないオリジナル。世界にたったひとつだけの藍色です。種から藍を育て、丹念に染め上げる、百々染の藍色のストール。
ぜひ手に取って、お気に入りの藍を探してみてはいかがでしょうか。

 

 

 

(文/やじま)

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